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年下彼女が可愛くて仕方ないその可愛さは、彼女ではなく季節かもしれない

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膝に頭を乗せてくる無防備な顔。手を繋ぐだけで照れて、小さな声で、大好き、と言う。仕事で疲れて帰ると、今日も頑張ったね、とハートのスタンプが届く。普段はしっかりしているのに、家では甘えん坊に変わって、ずっと一緒にいたい、と囁く。年下の彼女が可愛くて仕方ない。その気持ちは、痛いほど分かる。毎日が、明るくなる。

だから、これから書くことは、その幸せを否定するものではない。むしろ、今こんなに満たされているからこそ、一度だけ、立ち止まって見ておいたほうがいいことがある。あなたが可愛いと感じているもの、その正体についてだ。

目次

あなたが可愛いと思っているのは、彼女か、それとも若さか

少し、意地悪な問いから始めたい。彼女の何が、そんなに可愛いのだろう。

思い浮かべてみると、その多くは、あどけなさや、無邪気さや、まっすぐ寄りかかってくる感じに集まっていないだろうか。世間をまだあまり知らない反応。些細なことで大げさに喜ぶ姿。守ってあげたくなる頼りなさ。これらは、彼女という人そのものの個性というより、二十代前半という、いま彼女が通っている時期の色でもある。あなたがメロメロになっているものの正体は、彼女の人間性なのか、それとも、若さそのものなのか。ここは、一度きちんと分けて見たほうがいい。

二十二歳の無邪気さは、二十八歳には残っていない

冷たい事実を言う。今あなたが可愛いと感じている、その無邪気さの多くは、数年後には消える。

これは、悪いことではない。人は、経験を積み、世界を知り、自分の考えを持って、変わっていく。二十二歳のまっさらな反応が薄れて、二十八歳の落ち着いた芯が育つ。それは劣化ではなく、成長だ。ただ、問題はここからで、あなたが惚れ込んでいるのが、もし主に、いまの若さや幼さのほうだったとしたら。彼女が自然に成長していくその変化は、あなたにとって、魅力が減っていくように感じられてしまう。彼女は正しく育っているのに、あなたの心のほうが、置いていかれる。

怖いのは、このままでいてほしいと願いはじめること

いちばん怖いのは、それだ。自分でも気づかないうちに、彼女に、今のまま変わらないでほしい、と願いはじめることだ。

無邪気なままでいてほしい。あまり賢くなって、対等に議論を吹っかけてこないでほしい。ずっと、可愛く甘えていてほしい。口には出さなくても、そういう気持ちが芽生えると、あなたは無意識に、彼女の成長を、少しずつ邪魔する側にまわる。彼女がひとりの大人として伸びていくのを、心の底で望まなくなる。それは、春にしか住めない家を建てるようなものだ。季節は、必ず移る。春の可愛さだけを土台にした関係は、彼女が夏を迎えた瞬間に、住めなくなる。

守ってあげたい、の裏にある上下

もう一つ、優しい言葉の裏を、のぞいておきたい。守ってあげたい、という気持ちだ。

これ自体は、あたたかい感情だ。でも、その中には、自分が上で、相手が下、という構図が、そっと含まれていることがある。頼られる自分、教えてあげる自分、支えてあげる自分。それが心地いいとき、あなたが本当に好きなのは、彼女なのか、それとも、彼女に必要とされている自分のほうなのか。両者は、似ているようで、まるで違う。前者なら、彼女が強くなっても愛せる。後者だと、彼女が自立して、あなたを必要としなくなった瞬間に、気持ちが揺らぐ。自分がどちらなのか、正直に見てみる価値はある。

純粋さに惹かれる、その引力の正体

年下の純粋さに強く惹かれるとき、その引力の中に、もう一つ、目を向けにくいものが混じっていることがある。

同年代の女性との、対等なぶつかり合いを、少し避けたい気持ちだ。自分の価値観に正面から反論してくる相手より、素直に受け止めて、尊敬のまなざしを向けてくれる相手のほうが、確かに、楽ではある。もし、若い子が可愛いと感じる理由の一部が、自分が試されずに済む安心から来ているなら、それは、恋というより、逃避に近いのかもしれない。これは、責めているのではない。ただ、なぜ自分は、対等な相手ではなく、若い相手に強く惹かれるのか、と一度問うてみると、自分の弱いところが、少し見えてくる。

年の差は、最初から傾いている

ここは、はっきり言っておきたい。年の差のある関係は、スタート地点から、傾いている。

年齢、社会経験、収入、人脈。多くの場合、それらは、上の側であるあなたに偏っている。この傾きは、目に見えないけれど、二人の関係に、静かに効いている。彼女は、無意識にあなたに合わせ、あなたの意見を優先し、あなたの世界の中で生きるようになりやすい。だから、上にいる側には、責任がある。その傾きを、心地よく利用する側ではなく、ならしていく側にまわる責任だ。付き合ってから、彼女の友人が減っていないか。夢中になれるものが、細っていないか。自分のお金を、自分で握れているか。彼女が進みたい方向を、あなたに合わせて曲げていないか。彼女を、可愛いペットのようにではなく、対等な一人の人間として扱えているか。ここは、ときどき、真剣に点検したほうがいい。

長く続く年の差カップルが、やっていること

では、うまくいっている年の差のカップルは、何が違うのか。共通しているのは、彼女の、今の可愛さに、寄りかかっていないことだ。

彼らは、変わっていく彼女を、むしろ面白がる。去年より意見を持つようになった彼女、自分の世界を広げていく彼女を、頼もしいと感じられる。そして、自分のほうが経験や力で勝っているぶん、あえて一歩下がって、彼女の選択を尊重する。教えるより、隣で見守る側にまわる。可愛いから守る、ではなく、対等だから支え合う。この土台に立っているカップルは、彼女がどれだけ成長しても、崩れない。若さという、いずれ過ぎ去るものではなく、二人の関係そのものを、土台にしているからだ。

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